コンバージョン率を上げる40のポイント

あなたのサイトのコンバージョン率はいくつくらいでしょうか?
現在WEBサイトのコンバージョン率は平均で3%だといわれています。過去10年でデザインやシステムの技術は大きく進歩しましたが、コンバージョン率はあまり変わっていません。それはいったい何故でしょうか?
おそらく大半のWEBサイトが、多くのアクセスを得ることばかりに気をとられ、大切な成果まで見えていないからではないでしょうか?もっと言うと、アクセスを集めることが成果だと勘違いしているからではないでしょうか?
まずはコンバージョンという言葉がわからない人のために、簡単にコンバージョンについて説明させていただきます。
コンバージョンとは、成果を表す指標の一種で、Webサイトに訪れたユーザーのうち、実際に商品購入や、資料請求などに至ったユーザーの割合のことです。
例えば、WEBサイトに月間1000人訪れたとします。そのうち、実際に商品を購入したユーザーが50名いたとすれば、このWEBサイトのコンバージョン率は〔50÷1000=0.05〕で5パーセントとなります。
今回この記事では、コンバージョン率を上げる40のポイントをご紹介いたします。内容をコンパクトにまとめたつもりなんですが、けっこう大規模なものになってしまい、記事を書き上げるのに3時間近くかかってしまいました。だいぶ内容の濃いものになっているので、暇な時間に読んでみてください。
コンバージョン率を上げるための心構え
1.自分達の好みでだけで口論するのはNG
「俺は青のほうがカッコいいと思うな!」「赤のほうが目立って良いですよ!」なんて上司と口論するだけではなく、それが良い案だと思うなら、実際にサイトに繁栄させて、どちらがコンバージョン率を高めるか見てみましょう!
自分が良いと思っていても、お客様達(ユーザー)は良いと感じないかもしれません。自分達の好みでサイトを作るのではなく、お客様の反応をちゃんと伺うようにしましょう。WEBサイトは見てくださるお客様のためにあるんですから。
2.完全に他人に任せてはいけない
あなた以上にあなたの会社の商品やサービスを理解している人はいません。
webマーケティングの専門家にアドバイスを受けることは大切ですが、全てを任せることだけはしてはいけません。
3.社内の人間に反対されたら「実験としてやらせてくれ」と言う。
自分の意見が社内の人に反対されるということは良くあることです。そんなときは「実験としてやらせてくれ」と伝えると案外やらせてもらえます。
4.実験の結果がダメでも気にしない(提案者を攻めない)
もし実験項目が失敗に終わってしまったとしても、時間的に多少のロスかも知れませんが、もし成功していたのであれば一生の利益となって反映されたかもしれません。失敗を恐れず、どんどんチャレンジしてください!
5.実験を途中でやめてはいけません
十分にユーザーの反応を伺う前に実験をやめてしまっては、本当にただの時間の無駄になってしまいます。
たとえ失敗しそうであっても、しっかりとユーザーの反応を集め、その失敗に学び、次に生かしてください。
コンバージョン率を上げるために最初にやること
6.ユーザーテストで指摘された項目からはじめる
実際に友達や家族にあなたのWEBサイトをみてもらい、感想を聞いてみましょう。使いにくい所や、わかりにくい所を教えていただけます。
また、それだけではなく、自分達が伝えたかったイメージが伝わったか、訴求したかったメッセージが伝わったかなど、お客様が実際にどう感じたかがわかるでしょう。
7.最もダメだと思う項目からはじめる
お客様があなたのサイトに訪れてから購入などの成果にいたるまでに必要な一連の流れを書き出し、弱点を見つけましょう。
HOME、キャンペーンページ、商品詳細ページ、個人情報入力のページ、オーダー内容確認ページと沢山あると思います。その中から明らかに使いにくそうであったり、わかりにくかったりするページから改善していきましょう。
8.目玉商品があればそれを販売することに集中する
サイトのTOPページに大きく目玉商品を掲載しましょう!
目玉商品であるということは、ユーザーにとって、もっとも利益になる商品である場合が多いと思います。お客様に最初に目玉商品を使ってもらうことで、商品だけでなく会社に対する印象もいいものになります。
逆にお客様が最初に買った商品が、あまりよくない商品の場合、商品だけでなく会社に対する印象も悪くなってしまう場合があります。
目玉商品は3~5つぐらい決め、それをHOMEに大きく取り上げましょう。
改善するべき項目
9.見出し
これはとても重要です。ユーザーにあなたのサイトに興味を持ってもらえるかは、この見出しで7割決まると言われているほどです。
あなたのサイトで最も重要なことをここで伝えましょう。では実際にどのよう記載したら良いかというと。
1.商品やサービスの概要ではなく利点を書く。
例:【最高級の羽毛布団】ではなく【ぐっすり朝まで気持ちよく眠れる布団】など
2.信頼できる商品であると伝える。
例:【早急に商品をお届けいたします】ではなく【3日以内に商品が届かなければ、代金はお返しします】など
3.お客様を帰さないための強烈なメッセージを伝える。
例:【送料無料】や【3/31まで全商品20%オフ】など。特に送料無料は、ECサイトの場合かなり効果的です。
10.価格を見直す
お客様はいつも低価格商品を探している訳ではありません。
値段を上げたことで【付加価値が付き、商品の見栄えが良くなった】という理由でオーダー件数が増えることもあるんです。
もちろん価格を下げたテストもしたうえで、一番利益があったものを選んでください。少しテストしにくい内容ではありますが、試す価値は十分にあります。
またイチキュッパ(1980円や198円)という価格は、消費者の購買意欲を高める心理学的価格決定の一つであるといわれています。1680円で売っていた商品であれば、1980円のほうが利益が出るかもしれません。
11.初回無料などの得点を用意する
ビジネスの世界では一般的に物を売るよりも、顧客リストになってもらうことが重要になります。
商品やサービスに自信があれば、お客様のリスクをあなたが背負うことで、その商品やサービスの良さをお客様に証明できます。
また、初回無料にする代わりに、お客様からレビューをいただいたりすることもできます。
12.少しリッチな商品、お手ごろな商品
低価格を求めている人用と、高額だけどより良い商品・サービスを求めている人用に商品を用意すると、2つの客層の獲得ができます。
また、商品を購入した事のある顧客に、ワンランク上の商品を薦めたり、お手ごろな商品を薦めたりできます。
13.特別な得点を用意する
「3つ買うと1個プラスします」というキャンペーンなどはよくあるとおもいます。もちろんこういった得点も効果がありますが、お客様は特別扱いに喜びます。
シークレットで初回購入時に試供品を同封したり、手書きの感謝状を書いたりするのも効果的です。
14.保証を用意してあげる
「気に入らなければ、全額返金」のような勇敢な保証はとても効果的です。
商品に欠陥などが無ければ、経験上、申し込みの数が増えるだけで、実際に返品・返金を要求してくる人はほとんどいません。
もし「保証をしたがために、返品・返金が増えて困った」というのであれば、それは商品・サービスに問題があると考えたほうが良いでしょう。
15.レビューを掲載
ただの匿名のレビューでも効果はありますが、直筆の手紙や、顔写真のあるレビューなどはより効果的です。
社内でお客様に感想を伺う癖をつけると良いでしょう。定期的にお客様の声を集めるためにメールを送っても良いと思います。
レビューは沢山あっても困るものではありません。
16.大手企業・著名人に協力を得る
顧客リストに大手企業・著名人がある場合、その名前をサイトで紹介しても良いか聞いてみましょう。
ここで注意してほしいのは、あまり大きく掲載せずに、目立つけど、いやらしくない方法で掲載しましょう!
なかなか難しいと思いますが、そうしないと、「お金を払って無理やり有名人に掲載をお願いしているんだろ」と感じてしまうお客様が増えてしまいます。
17.申し込みボタン
統計的には、「購入」や「申し込み」のような強い言葉より、「ショッピングカートに入れる」といったやわらかい言葉ほうが効果的です。
また、目立つボタンのほうがコンバージョン率は良いといわれています。あなた自身は分かっていても、ユーザーには次のステップに進みたくても、どこを押したらよいのか分からない人も少なくありません。そのため目立つほうがいいのです。
できればボタンデザインは「ついクリックしたくなるようなユニークなもの」にすると良いでしょう。これはデザインの話になるので、詳しくは後日デザインマニュアルで書こうとおもいます。たぶん。また赤色は購買意欲を高める色なので、申し込みボタンの色としては最も適した色になります。ただし、サイトのデザインに極端に合わない場合はお勧めできません。
18.今すぐ申し込まなければいけない理由
ギルトというECサイトをご存知でしょうか?ギルトというのは、アメリカの会員制高級ブランド通販サイトで、セレブ御用達ブランド商品が最大70%の値段で購入できるサイトなんです。
このサイトは普通のECサイトとは少し違い、今買える商品は、今しか買えないのです。
「それはどこのECサイトでも同じじゃないか」と思われるかも知れませんが、凄いのはここからです。まず、試しに商品をカートに入れてみます。すると『この商品は10分間取り置きされます。』とメッセージが表示されるんです。
ギルトでは、商品を10分間しかカートにキープすることができないんです。その後カートをクリックすると、商品とともにあのメッセージが表示され続けるわけですが、あの10分という時間がどんどん減っていくくんです。
では、10分を過ぎるとどうなるのか。あのメッセージが表示されていた場所に、『この商品は取り置きされておりません。他のメンバーが購入しました。』と表示されます。
今すぐに買わないといけない理由が無ければユーザーはサイトから離脱しやすくなります。
今じゃないと買えない。今じゃなきゃ申し込めない。ユーザーの心理に働きかけるすばらしい手法をこのギルトから学ぶことができます。
19.注目してほしい箇所

注目してもらいたいところは、太字・アンダーライン・ハイライト・手書き風の画像などを利用すると良いでしょう。
また、WEBサイトのデザインの多くは、基本的にいくつもの四角いブロックで構成されていると思います。ヘッダーの四角い枠・サイドバーの四角い枠・メインカラムの四角い枠。このように基本的に四角い枠の中にデザインされているサイトに有効な手法があります。それは、目立たせたいところだけを斜めにデザインするという方法です。
私が以前提案時に作成したデザインで、参考になるものがありましたので、右記を見てみてください。この電話番号表記の部分は、均等に配列された四角い枠からわざと斜めに飛び出させ、ユーザーに違和感を感じさせる手法です。人は違和感を感じる部分に注目しますので、注目させたいところに使うと、有効な手法となります。
20.購入額が大きい場合
一般的に、購入額が大きいほど、直接販売するのは難しいといわれています。そのため、まずはカタログを無料で送ったり、お客様と信頼関係を築いてから商品を販売してみるといいでしょう。
効果のあるレイアウト
21.大事な項目はスクロールしなくても見える場所へ
スクロールをせずに、はじめに目に入ってきた物だけを見て、サイトを去っていってしまう人は少なくありません。なのでユーザーに訴求したい情報や、興味を引いてもらえるキャッチーは項目を配置しましょう!
22.ナビゲーションを消す
楽天市場なんかを見てもらえるとわかりやすいと思いますが、「買い物かご」のページにはナビゲーションが表示されないんです。
楽天はナビゲーションがあることで、違うページに移動してしまうリスクをさけています。(間違えてクリックする人や、もう少し商品を探してみようと思う人が意外とこのナビゲーションのせいでページを離脱しています)
買い物カゴページや申し込みページでは、ナビゲーションを全て取り除いてしまったほうが、コンバージョン率は上がります。
23.普通のレイアウト
あなたのサイトのターゲットユーザーが、あまりパソコンに詳しくない場合、
奇抜なレイアウトでは、コンバージョン率を上げることは難しいです。あまりパソコンに詳しくない人にはわかりやすさこそが大事です。
現在奇抜なカッコいいレイアウトの場合、普通でありきたりなレイアウトにするだけで、コンバージョン率が上がります。
24.イメージ画像
イメージ画像はどのようなものが適切か。ここでは一般的に良いといわれているものを紹介します。
A. 実際の商品・サービスのイメージ
B. 商品・サービスが実際に使われているイメージ
C. 実際にお客様が商品・サービスを使っているところ
注目を惹きつけるようなイメージも悪くありませんが、商品・サービスと関係がないと効果はありません。
また極力画像は大きく掲載するようにしましょう。小さいと見にくく、伝えたいイメージが伝えられません。
とくに、商品やサービスのメインとなる写真はズームアップできるようにシステムを組むと良いでしょう。
25.顔写真とサイン
商品やサービスの詳細ページには必ず、商品説明欄(スペックなど)があると思います。
この説明欄を書いた人の直筆のサインと顔写真などを掲載するだけで、お客様はとても安心します。
効果的なコピーライティング
26.専門用語はNG、シンプル・易しい言葉を使う
お客様は自分にとって何が得なのかが知りたいのです。
お客様に何が得なのか伝えるのに専門用語は必要ありません。子供でも理解できる文章が良いでしょう。
27.お客様に賛同してもらえるようなコピー
実際にお客様の立場になって文章を書くことで、「あ~なるほど!」や「はい!はい!」と、うなずいてもらえます。
そうすれば実際にお客様に商品やサービスを購入してもらえるかもしれません。
ショッピングカートの最適化
28.一番強力な利点はカートでも繰り返し伝えよう
お客様の中には、買う前に、合計額を確認するためや次のページに何か良いことはないか、という理由で、申し込みボタンを押す人がいます。
「送料無料」や「2時まで半額」などの強力な利点をカートページでも表示することで、そんなお客様を説得することができます。
29.記入事項はシンプルに
記入項目が多いだけで買い物が嫌になることがあります。
できるだけ項目は少なくしましょう。だって、「FAX番号」とか「誕生日」とか、本当に必要ですか?
もしキャンペーンなどで必要なでしたら、マイページをユーザーで編集できるようにしましょう。
30.必要の無い項目は隠す
必要のない項目は隠したほうが良いでしょう。
例えば、商品発送先住所が登録住所と異なる場合、「異なる商品発送先住所」のチェック欄にチェックを入れた場合のみ入力事項が現れるようにすると良いでしょう。
31.郵便番号の入力から住所検索
郵便番号の入力するだけで住所が自動的にフィールドに記載されるようにしましょう。記入するのが面倒で買い物をやめてしまうユーザーがいます。特にモバイルの場合、面倒に感じやすいので、注意しましょう。
32.名前やメールアドレスといった個人情報を入力してもらう場合
お客様に安心して記載してもらえるようにしましょう。
例えば
1. 申し込みボタンのすぐ下にプライバシーポリシーのリンクを置く
2. 保証サイトのロゴを貼り付ける
33.ショッピングカートの中身をきれいに
これはとても重要です。ですが、現在この点をあまり気にしていないサイトが多くあります。
買い物とはウキウキするものです。誰もが新しいものを手にするとうれしくなり、幸せを感じます。
それなのに、カートの中身が文字情報だけで、みすぼらしかったらどうでしょうか? ウキウキ気分が半減しませんか?
商品写真は絶対に表示させ、操作性を大事にし、わかりやすく、買い物の楽しさが伝わるデザインにしましょう。
34.他の注文方法も記載する
とても大切なことです。HHOMEには書いてあっても、カートページで書いていないサイトを良く見ます。
電話/Faxなど、お客様の好む注文方法で申し込んで頂けるようにアナウンスしましょう。
35.支払方法の多様化
当たり前ですが、クレジットカード/代引き/銀行・郵便の振り込み/コンビニ払い、など支払方法は多いほうが良いです。
36.キャンペーンコード欄はNG
これは、本当によくあるミスです。
私はこの【キャンペーンコードの入力欄】を見た瞬間に、自分はクーポンが無いから損をしていると思い、買うのをやめてしまうことがあります。
クーポン券がない人たちを追い払ってしまうような項目は必要ありません。
外部からの信用を利用する
37.個人情報が保護されている証明書を表すロゴ
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プライバシーマークは、(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)が行っている個人情報保護に関する事業者認定制度 |
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ジオトラスト 個人でも取得可能な自動認証によるSSL証明書 |
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ベリサインのSSLサーバ証明書、個人情報が保護されていることを証明 |
38.有名なロゴはあるだけで安心感がある
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クレジットカードの入力欄や、サイトのフッターなどにこれらのロゴを張るだけで、信用を得られます。 |
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配達方法の記入欄や、サイトのフッターなどにこれらのロゴを張るだけで、信用を得られます。 |
あると喜ばれる項目
39.サイト内サーチのボックスをつける
あまりにもサイトが大きくなりすぎて、見つけたいページが見つからないなんて時の為に、検索ボックスがあると便利です。
40.サイトマップ
サイト内で迷ったら、サイトマップを探す人が結構多い。それ以上に、SEOにも有効なので、サイトマップは設置するべきです。