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競合サイト調査・分析に必要なチェック項目と役立つツール達!

アーカイブ:2012年06月04日  カテゴリーディレクターの仕事  タグ  タグ:この記事は13分程で読めます。

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たいていの人は何らかの商品を購入する時、似たような商品の中から一番気に入ったものを買うと思います。そのため、自社商品を他社商品よりも多く購入してもらうには、お客様に「これが一番良い!」と思ってもらえる商品でなければなりません。
お客様に自社商品を一番だと思ってもらうには、競合他社の調査・分析は欠かせません。自社と他社の違い(差)を理解することが、より優れた商品やサービスの開発に繋がります。
これはWEBサイト制作でも同じです。競合サイトの調査分析をすることで、どのようにWEBサイトを組み立てたら、競合サイトよりも優れたサイトになるかが見えてきます。

そこで今回は、競合他社のサイト調査・分析に必要なチェック項目と、役立つツール・調査方法を簡単にまとめて紹介したいと思います。

ターゲットユーザー

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最初にライバルだと思われる会社のターゲットユーザーを調べることが必要です。これを調べると【実際にその企業がライバルと言えるのか】が分ります。同じ業界であってもターゲットユーザーが明らかに違えば、競合とならない場合もありますし、違う業界であってもターゲットユーザーが似ていれば、競合となる可能性があります。

例えば【すぐに食べれる事が売りのラーメン店】の場合、近所にある行列のできるラーメン店よりも、牛丼チェーンの吉野家の方がライバルになる可能性が高まります。ただ基本的には同業種の企業がライバルになることが多いので、まずはそこから調査するといいでしょう。

チェック項目

  • 年齢
  • 性別
  • 学歴
  • 年収
  • 居住地
  • 職業
  • 何に関心があるかなど

ツール・方法

DoubleClick Ad Plannerを利用すれば、指定したサイトに訪れる客層を調べることができます。年齢や性別・学歴・世帯収入・他の利用サイト・ユーザー層の興味/関心など、非常に細かく調べられるツールは恐らくこれ1つでしょう。特にこのツールで調べられる「他の利用サイト」は直接ライバル関係になる可能性が高いので要チェックです!
使い方はや注意点はコチラのサイトDoubleClick Ad Plannerが凄すぎるので使い方まとめで確認すると良いかと思います。

商品

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競合他社の商品の機能や、プロモーション方法を知ることはとても重要です。競合他社が何に力を入れているのかを知ることで、自社が何に力を入れるべきなのかが見えてきます。
例えば【高価格帯の商品を中心に販売するAという会社がライバルの場合】、A社よりもプロモーションに力を入れたり、価格を抑えたりすることで差別化を図ることができます。もちろん機能を磨いても良いでしょう。いずれにせよ、何らかの要素が一番になればいいんです。

WEB制作で大切なことは、他社商品との違いを明確に表現することです。ここを失敗するとどんなに良い商品であっても、お客様に「これが1番いい!」と思ってもらえません。「製品やサービスの違い(差)こそがホームページの成功を大きく左右させる」ということを理解しておきましょう。
意外とこの点を疎かにしてしまうことが多いようですが、それでも競合他社の目玉商品の機能や価格くらいは、最低限把握しておくべきです。また場合によっては実際に商品を取り寄せ、直接手にとって調べることが必要になることもあるんじゃないでしょうか。

チェック項目

  • 機能
  • 価格
  • 販売経路
  • プロモーション方法など

ツール・方法

競合他社の商品機能や価格を調べるには、カタログやHPの製品情報ページから調べられます。また直接購入して調べることもできますし、高額で購入が難しい場合は、展示場など(があれば)に出向き、直接店員の話を伺う方法もあります。また上場企業がライバルであれば、有価証券報告書から生産拠点や設備などの情報を知ることもできます。
プロモーション方法を調べるには、会社のHPやパンフレットなどを利用します。基本的にプロモーションは周知されやすく設定されているはずなので、調べるのそんなに難しくないと思います。

メディア(マーケティング戦略)

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競合他社がメディアをどのように活用しているかを調べます。プローモーションとして利用している場合もあれば、サポート・ブランディングとして利用している事もあるでしょう。企業によってメディアの使い方は様々です。そのため実際に競合他社のメールマガジンやTwitter・Facebookなどに登録し、どのようにお客様とコミュニケーションを取っているのか調べる事が必要になります。こうすることでよりお客様目線で競合他社の調査を行うことができるでしょう。
また製品を販売している会社の場合、購入後のアフターサービスなどを調べることも必要です。実際にそのライバル会社の顧客となって購入後のアフターサービスを体感することで、外からは見えなかったその企業のマーケティング戦略をより肌で感じることができます。

チェック項目

  • メールマガジンの使い方
  • Twitterの使い方
  • Facebookの使い方
  • チラシ使い方
  • テレビ・ラジオCMの使い方
  • パンフレットの使い方
  • アフターサービスの内容など

ツール・方法

メディアをどのように活用しているかを調査するには、競合他社が利用しているメディアに実際に登録することが必要です。またこのとき、企業目線とお客様目線の両方の視点から調査をすることで、より有効な調査結果を得られます。ただ競合他社だからといって、失礼な接し方をしてはいけません。マナーとして。

SEO

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検索順位は他サイトとの相対評価で決定されます。自社商品がライバル達より遥かに優れていても、競合他社のほうが優れたSEO対策を施していれば、競合他社のサイトが検索結果の上位に表示されてしまいます。結果エンドユーザーの目に触れる機会が増え、競合商品のほうが多く売れる可能性が増えてしまいます。そのためホームページ制作においてSEO対策は欠かせないんです。

チェック項目

  • Google ページランク
  • いいね・はてぶ・ツイート数
  • 検索順位
  • ページ読込時間
  • ディレクトリ登録
  • 被リンク数
  • タイトルの構成
  • キーワード率
  • トラフィック データ(ユニークユーザー・セッション・ページビュー)など

ツール・方法

SEOチェキ!を使えば「Google ページランク」「いいね・はてぶ・ツイート数」「検索順位」「ページ読込時間」「ディレクトリ登録」「インデックス数」など非常に多くの要素を調べられます。また利用方法もとても簡単です。調査したいサイトのURLを入力するだけで利用できてしまいます。
SEOTOOLSのSEOアクセス解析ツールを使えば「タイトルの構成」「キーワード率」「強調タグ」「ドメイン年齢」などが調べられます。これもURLを入力するだけなので非常に簡単に利用できます。
DoubleClick Ad Plannerを使えば「ユニークユーザー」「セッション」「ページビュー」などが調べられます。※数値に疑問あり・参考程度に考えましょう。
123アナライザーを使えば「被リンク数」が調べられます。GoogleとYahoo!のlink:コマンドが正確じゃないので、今もっとも有効なツールと言えるでしょう(多分)。使い方はサイト内に丁寧に書いてあります。ただ無料会員だと、被リンク解析数が5件と制限されてしまうのが残念です。

コンテンツ

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競合他社のコンテンツを種類別に分類し、自社のコンテンツと比較しながら必要なコンテンツと不要なコンテンツを明確にすることが大切です。例えば【ライバル会社5社すべてにAというコンテンツがある場合】、そのAというコンテンツはエンドユーザーが求める必須コンテンツである可能性があります。自社にそのコンテンツが無い場合、必要ないという明確な理由が無い限り、そのコンテンツを取り入れる価値は十分にあるでしょう。

チェック項目

  • 競合他社で多く使われているコンテンツ
  • ユニークなコンテンツ
  • 話題のコンテンツ
  • 面白そうなコンテンツ

ツール・方法

実際にライバル店のHPを見て調査します。いちいち全てのページを個別にまわって調査するのは大変です(特に複数のサイトを調査する時)。そんなときは、まずサイトマップページを見ましょう。そこでページタイトルを確認しながら調査すれば時間を短縮に繋がります。また人気のコンテンツや力を入れているコンテンツは、TOPページの目立つ位置にバナーなどでリンクされていることが多いので、そこも必ずチェックしましょう!忘れがちになりますが、モバイルサイトも確認しましょう。モバイル特有のコンテンツを持っている会社も沢山ありますから。

ユーザビリティーデザイン(操作性)

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ユーザビリティーとは簡単に言えば使い勝手のことです。「有効さ」「効率」「満足度」の3つの概念で表されていると言われています。複雑な操作をしなければならないパソコンや、立ち上がりに時間がかかるパソコンよりも、直感的に操作ができ、短時間で立ち上がるパソコンんの方が良いと思いませんか?基本的にどんな商品であっても、ユーザビリティーの優れている物のほうがお客様に好まれます。
WEBサイトも同じように、目的が短時間で達成でき、不快の無いWEBサイトのほうがお客様に好まれます。競合他社より「有効さ」「効率」「満足度」の優れたサイトを作るように心がけましょう。また実際に競合サイトのユーザビリティーを確かめることも大切です。
例えば【会員登録と解除を行う】という目標を決め、使いやすさをチェックしましょう。簡単に登録できたか。解除するのに迷わなかったか。問題は起らなかったかなど。

チェック項目

  • 目標へのたどり着きやすさ(会員登録が簡単か・商品購入が簡単かなど)
  • サイトの目的は明確か
  • 専門用語は使われていないか
  • 多種のブラウザで見られるか
  • 工事中のページがあるかなど

ツール・方法

上でチェック項目を少し紹介しましたが、基本的なユーザビリティー調査を行う場合はユーザーサイドのユーザビリティチェックツールで確認すると良いと思います。項目数がカテゴリ別に分けられているのでチェックしやすいんじゃないでしょうか。
【目標へのたどり着きやすさ】を調べるには、実際に目標を決めてサイトを利用するしかありません。実際に操作してみて、使いやすいのか使いにくいのか、またその理由を明確にし、自社サイトに活かすようにしましょう。

アクセシビリティーデザイン

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アクセシビリティーとは簡単に説明すると「近づきやすさ」のことを言います。具体的には、障害者が健常者にどれだけ簡単に近づけるのかということです。例えば、健常者は11px程度のフォントなら問題なく読むことができますが、障害者は違います。弱視や老眼の方だと11pxでは読み上げることが難しくなってしまいます。そのためWEBサイトの仕様が簡単にフォントサイズを変更できる物になっていれば、アクセシビリティーが優れていると言えるでしょう。
障害者と認定されている人は、総人口の5%と言われています。また65歳以上の人は総人口の25%と言われているんです。こういった方たちを無視できない業界であれば、よりこのアクセシビリティーが重要になります。
他社サイトのアクセシビリティーと自社のアクセシビリティーを比べ、他社よりも「近づきやすい」サイトを作るように心がけましょう。

チェック項目

  • 文字サイズが変更できるか
  • 文字が読みやすいか 
  • 前のページに戻りやすいか
  • カラーコントラストは適切か
  • 赤色と緑色を組み合わせていないか
  • マウスを使わなくても操作ができるか
  • IMGにALT属性を利用しているか
  • 前のページに戻りやすいか
  • 音声読み上げソフトへの配慮をしているかなど

ツール・方法

アクセシビリティーの調査分析は、このサイトHAREL(ハレル)を利用すると効率よく行えます。このサイトはアクセシビリティ適合度を点数で教えてくれます。1つ1つ人が目視でチェックするのは大変なので、調査するサイトが多いときなどは、かなり重宝するんじゃないでしょうか。
またアクセシビリティ・アシスタンスを利用すると、特に色に関するアクセシビリティーをチェックできます。ダウンロードして使うツールで、HTMLとCSSの中身をチェックしてくれ、問題点を指摘してくれます。

ビジュアルデザイン

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競合他社じゃなくても、同業種のサイトにどんなデザインが多いのかといった傾向を知ることも必要です。例えば食品加工会社では、ロゴやサイトのメインカラーを赤にしているところが非常に多いです。これにはもちろん理由があり、大抵の場合、赤は食欲をそそる効果があると言われているからだと思います。なぜその形・色・ディテールが採用されているのかを調査し、自社サイトのサイトデザインに活かすようにしましょう。

チェック項目

  • ディテール
  • テイストなど

ツール・方法

基本的に自社のデザイナーやアートディレクターが競合サイトを直接見て調査します。個人の好みでデザインの良し悪しが判断されてしまうことがあるので、複数人で行うと良いでしょう。なぜその色が採用されているのか。なぜここに余白があるのか。なぜここだけ形を変えているのか。なぜゴスロリっぽいのかなど、デザインに関わる多くの要素をチェックしましょう。
チェックリストがあれば調査分析しやすくなると思ったのでで、私の方で重要だと思うチェック項目をまとめてみました。必要であれば使ってみてくださいビジュアルデザインチェックシート。ただ、チェック項目は業界・業種によって様々です。自分の経験などを交えながら自社でチェックシートを用意すると尚良いと思います。

その他

ここで紹介したチェック項目以外にもチェックすべき項目はまだまだあります。もちろんそれは業種や目的によって変わるものです。想像力を膨らませ、競合に打ち勝つために何をチェックすれば良いのか考えましょう!
例えばECサイトの場合、注文方法のチェックも必要になると思います。電話注文・メール注文・カタログ注文(はがき)など。また支払い方法も確認する必要があるんじゃないでしょうか。振り込み・コンビニ・クレジットなど。他にもキャンセルができるか。送料は無料か。返品可能か。こうして考え出すとキリがありません。ですが本当に大切なのは、調査項目の数ではなく質です。そのために競合サイトと自社サイトの何を比較したら競合に打ち勝つ事ができるのかを追求することが大切になります。

短くまとめるつもりが、なんだか長くなってしまいました。疲れました。
では、この辺で!


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