WEB制作スタッフの種類と役割を理解してWEBディレクターになる!

制作スタッフの種類や役割、また、それらをあらわす肩書きを理解できていなければ、プロジェクトに関わるスタッフの人選を行うWEBディレクターになるのは難しいでしょう。そのためWEBディレクターを目指す人は、(重要ではないですが)これから紹介する種類と役割を覚えておく必要があると思います。
一昔前は(2005年位かな)、一般的にWEB制作をする人は、WEBデザイナーだけだと思われていたようです。また実際にディレクション業務をしていても、自分の仕事に対するハッキリとした肩書きが無く、雑用係だなんて考えている人もいたと聞いたことがあります。やり甲斐のある仕事でも、雑用係だなんて考えてしまったら、やり甲斐も楽しさも薄れてしまいますね。私は基本的に肩書きなんてどうでもいいと考えていますが、こんな話を聞くと肩書きもそれなりに必要なのかもしれないと感じました。
現在では、役割ごとにある程度区別がつくようになり、誰がどんな仕事をしているのかが、一般の方にもそこそこ周知されてきたんじゃないでしょうか。
では、さっそくWEB制作に関わるスタッフと、その役割を簡単ではありますが紹介したいと思います。
※ここで紹介する肩書きや役割は、一般的に使われているものであり【実際の仕事はハッキリと縦に割ることが出来ない場合が多い】ということは理解しておいてください。
WEBプロデューサー
WEBサイト制作の総責任者です。営業をプロデューサーと呼んでいる制作会社もあります。クライアントともっとも近い立場の人であり、コンセプト立案や予算管理、WEBサイトのプロモーションなども行います。また提案依頼書をまとめ、プロジェクト計画書を作成し、正式な発注契約を結ぶまでが、プロデューサーの基本業務といわれています。アプリケーションを使いこなせるといった技術力よりも、コミュニケーション能力やWEB業界に対する幅広い知識が求められます。
WEBディレクター
WEBサイト制作の進行管理をする現場監督です。営業やプロデューサーから指示を受け、その指示を元に制作工程をまとめたり、スケジュールの調整・プロジェクトに関わるスタッフの選択などを行います。また制作スタッフに指示をだしたり、決められたスケジュールの中でWEBサイトが完成するように管理します。プロデューサーが外部とのコミュニケーション能力を求められるのに対して、ディレクターは内部(制作スタッフ)とのコミュニケーション能力を求められます。また会社によっては、一人のディレクターがプロデューサー業・プランナー業・アートディレクター業を兼任する場合があります。
プランナー
クライアントの要望に基づき、より効果的なコンテンツ企画を行う人です。ターゲット設定や市場調査・マーケティングなどを行い、WEBサイトの効果を最大限に引き出せるコンテンツを考える必要があるため、プロデューサーと同じようにWEB業界に対する幅広い知識や分析力が求められます。Webプランナーの知識とその知識を生かした提案力が、WEBサイトの品質を決めるといっても過言ではありません。
アートディレクター
ビジュアルデザインの完成度を高め、方向性がぶれないように監督する責任者です。実際にデザインをするよりも、WEBデザイナ-やコピーライター・カメラマンなどにデザインに関する指示を出すことが多いです。アートという言葉が先頭にありますが、アーティストのように自分の思いを好きに描く事は基本的になく、ビジネスとしてデザインの効果を最大限に高めることが主な仕事です。アートディレクターではなく、デザインディレクターやビジュアルディレクターと言ったほうが分かりやすいかもしれません。
WEBデザイナー
WEBサイトのインターフェイスをデザインする人です。1つの案件に対してWEBデザイナーが1人の場合、アートディレクターの仕事を兼任する場合があります。デザイナーは基本的にイラストレーターやフォトショップといったアプリケーションを使い、デザインカンプの制作やワイヤーフレームの制作などを手がけます(ワイヤーフレームはWEBディレクターが作る場合もあります)。基本的にはデザイナーはコーディング作業も行いますので、規模の小さい案件であれば一人でWEBサイトを形にすることが出来ます。
コーダー
デザイナーが制作したデザインを元にhtmlを作成(コーディング)する人です。画像の切り出しや、html・CSS・Javascriptの記述方法の選択なども行います。基本的にはデザイナーがコーディング作業をしますが、案件の規模や難易度によっては、コーディングを専門に行うスタッフと、デザインを専門に行うスタッフに分ける場合があります。
コピーライター
WEBサイトの中で使用する文章(コピー)を書く人です。豊かな感性と表現力に加えて文章力が必要です。広告に対するの知識や販売促進に関する知識も必要で、商品やサービスを売るためのコピーを書く場合などは、商品やサービスの特徴や魅力を最大限に引き出し、それをどのような言葉で伝えるかを考える必要があります。
イラストレーター
商品のイメージや記事の内容などを分かりやすくイラストで表現する人です。手書きのものをスキャンしたり、イラストレーターなどのアプリケーションを使用して描きます。クライアントの要望をイラストとして可視化させることが仕事なので、時にはクライアントと直接会ってデッサンを書く事もあります。そのためデッサン能力はもちろん、色彩能力・デザインの基礎知識なども必要とされています。
フラッシャー
WEBサイトで使用するフラッシュムービーを制作する人です。フラッシュ制作を得意とするWEBデザイナーが兼任することが多く、フラッシュムービーだけしか作れないという人はあまりいません。アクションスクリプトに対する深い理解が必要で、デザインや演出はアートディレクターの指示に従います。またPHPなどのプログラムやデータベースと連携させる場合は、プログラマーとの共同作業で制作を進めます。
システムエンジニア
WEBサイトで使用するシステムの設計を行う責任者です。システムエンジニアはクライアントの要望を伺い、画面使用書の作成やモジュール仕様書・基本設計・詳細設計などを行います。またプログラマーに指示を出してシステム制作を行い、完成後のデバッグまでの業務がシステムエンジニアの仕事です。システムに関する幅広い知識が求められます。
プログラマー
デザイナーやコーダーが作成するスクリプトでは表現できない、より複雑なプログラムを作成する仕事です。システムエンジニアが作った仕様書や設計書を元に、プログラミングするのが一般的で、WEBプログラマーが扱う言語としてPHPやPrrl・Javaなどが有名です。最近ではプログラマーがシステムエンジニアの業務を兼任する場合も少なくありません。
その他のスタッフ
WEBサイトを完成させるには、上記で紹介した他にも様々な専門知識をもった人たちが関わることがあります。コピーのブラッシュアップやコンテンツ内容をまとめる責任者であるエディターや、サイト内で使用する写真を撮影するカメラマン、音楽を制作するサウンドエディターなど、本当に様々なスタッフが関わることがあります。WEBディレクターはそんな専門知識を持った数多くのスタッフをまとめる難しい仕事なんです。
働いている環境や会社によっては、上記で紹介した役割と認識が違う場合もしばしばあります。基本的には上記のように理解をしておいて間違いは無いと思いますが、就職してみたら「ここで紹介されてた認識とはぜんぜん違かった」なんてこともあるかもしれません。そんなときは逆らわずに、その会社の認識に従ってくださいね!IT業界の専門用語はどうもマジックワード化していることが多いので、その点はある程度仕方ないと考えたほうがいいかもしれません。
では、このへんで!
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一般的に、フラッシュ制作者=フラッシャーって認識されてしまってるので仕方ないですが、露出狂という意味もある言葉なので、あまり使わない方が良いかと…。って言っても、分かってて仕方なく使ってる人も多いと思いますし、今更、Web業界でそう呼ばなくなる事はなさそうですね^^;
ナイトウさん
こんにちは。
実際のウェブ製作の仕事内容を知りたいと思っていたので
とてもためになりました。ありがとうございます。